オキシクリーンは危ない?理解しておきたい点と正しい使い方

掃除の時の万能洗剤として、最近オキシクリーンが非常に注目されています。

もともとこのオキシクリーンは漂白剤として売られているのですが、そのほかにも掃除の際の洗剤として、あらゆるものがきれいになる魔法のアイテムとして評判です。

しかしその一方で、使い方を間違えると危険な一面も持っています。

今回はそんなオキシクリーンの危険性と、正しい使い方について説明していきましょう。

使い方次第でオキシクリーンは危ない洗剤に

引用元:https://www.oxicleanjapan.jp/

オキシクリーンには実はアメリカ版と、日本語表記がされたものの2種類が存在します。

と聞くと、「単純にパッケージが違うだけでは?」と思うかもしれませんが、実はこの二種類は成分が異なるのです。

アメリカ版は四角いパッケージに入っていて、パッケージデザインが英語。

日本版はバケツのようなパッケージに入っていて、パッケージデザインに日本語が書かれています。
そのためこの2種類を見分けるのは、それほど難しくはありません。

では、それぞれの成分はどんなものなのかをみていきましょう。

オキシクリーンの成分

引用元:https://www.amazon.co.jp/

日本版もアメリカ版も主成分は共通なのですが、異なる部分もあるため、まずはそれぞれの成分をチェックしていきましょう。

まず日本版を見てみるとその成分はシンプルで、たったの2種類です。
その2種類とは、

  1. 過炭酸ナトリウム(酸素系)
  2. 炭酸ナトリウム(洗浄補助剤)

一方アメリカ版の成分表記を見てみると、日本版の成分に加えて「界面活性剤」が含まれていることがわかります。

界面活性剤が危険な理由

実はこの界面活性剤というのが少々曲者で、使用する際にはいくつか注意点があるのです。

界面活性剤は水と油が混ざりやすくする成分で、この機能によって洗浄能力が高まります。

そのため、単に洗浄力だけをみるのであれば界面活性剤入りのアメリカ版オキシクリーンの方が優秀とも言えますが、その分危険性も高いのです。

では、この界面活性剤とはどんな危険性があるのかをチェックしていきましょう。

他の化学物質と相乗作用で毒性が増す

界面活性剤のデメリットの一つが、他の化学物質と混ざることで毒性が増してしまうかもしれないという可能性です。掃除の際にほかの洗剤と混ざると危険ということになります。

環境汚染の影響が大きい

界面活性剤は「生分解性」が低く、いつまでも分解されないため、環境を汚染してしまうリスクが高いと言われています。

その結果、界面活性剤に汚染された環境に住む生物や、飲料水として人が飲んでしまうと「内分泌作用の撹乱、生殖機能生障害」といった症状が出てしまう可能性があるのです。

これは一部の界面活性剤の特性で、オキシクリーンに含まれているものが必ずしもこのような悪影響を与えるというわけでもありませんが、少しでも環境問題を考えるのなら避けておきたいと言えるでしょう。

浸透しやすく体に害や悪影響を与える

界面活性剤は浸透力が強く、人の肌から容易に取り込まれてしまいます。

そうなると上記のような毒性によって問題が起きる可能も性もありますので、極力直接肌には触れない方が無難と言えるでしょう。

オキシクリーンで起こり得る害

ではそんなオキシクリーンの危険性によって、どんな害が起こり得るのでしょうか。その代表的な例を2つ紹介しておきます。

手荒れ・かぶれ

オキシクリーンの成分である過炭酸ナトリウムは、汚れの成分であるタンパク質を分解して漂白するためのものです。

そのため、オキシクリーンを素手で使ってしまうと、手の皮膚のタンパク質が分解されて皮膚がボロボロに荒れたり、かぶれてしまう可能性があります。

ペットが直接口にする

オキシクリーンはいろいろな汚れや匂いをとってくれるため、ペット用品に使うという方も多いでしょう。

実際、オキシクリーンの商品ラインナップの中には、ペット用のアイテムも用意されています。

しかしペット用品にオキシクリーンを使用する際に胃は、絶対にペットがオキシクリーンを口に入れないように注意しましょう。

使った場所はしっかり水で拭き取ったり、乾いた後にオキシクリーンが結晶化しないよう、しっかり管理して使用してください。

オキシクリーンの正しい使い方

オキシクリーンの危険性について知っていくと、少し使用するのが怖くなってしまうかもしれません。

しかし、正しい使い方を知っておけばオキシクリーンは部屋の掃除や衣服の汚れを取るのに、非常に便利に使えるアイテムとも言えます。

そこで、オキシクリーンの正しい使い方を紹介していきましょう。

密閉容器に収納しない

オキシクリーンは容器に入れて保存している時に、ある程度の酸素を常時発生しています。

そのため完全に密閉した容器に入れているとこの酸素がどんどん放出され、場合によっては容器が破裂してしまう可能性があります。

元の容器も実は完全に密閉されていませんので、もし別の容器に移し替える時も、密閉する容器は使用しないでください。

ゴム手袋を使用する

先ほど説明した通り、オキシクリーンは洗浄のためにタンパク質を分解する成分を含んでいます。

この成分は皮膚のタンパク質まで分解してしまうため、オキシクリーンを素手で使うのは絶対に避けてください。

オキシクリーンを使用する際には、必ずゴムなどの手袋を使い、オキシクリーンの成分が直接肌に触れないよう気をつけて使用しましょう。

まとめ

このように、日本版のオキシクリーンは比較的安全な製品なのですが、アメリカ版を使用する際にはある程度の危険性を理解しておかなければなりません。

オキシクリーンは単なる漂白剤の枠を超えて、色々なシーンで活躍する便利アイテムでもありますから、正しい使用法を理解してからしっかり活用したいものです。